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遺言の必要性2
« 2013/1/19 »

 

遺言の必要性2

 

質問

 80才男性です。私は、自宅と多少の預金があるだけで、多くの財産を持っているわけではありません。私の場合にも、遺言書は残したほうが良いのでしょうか?

 

回答

 ご質問ありがとうございます。まず、遺言を残す意味について考えてみましょう。私は、大きくわけて遺言を残す意味は2つあると考えています。1つ目は、残された人に、思いを残すことです。今までの感謝や子供たちがこれから生活するうえでの希望などを記します。2つ目は、法的な事柄です。財産やお墓を守ることなどです。

 この2つの意味で考えると、1つ目は当然すべての人に当てはまります。この場合、必ずしも法的に定められた形式で残す必要はないと思います。音声や映像で残しても良いのではないでしょうか。

2つ目は、狭い意味での遺言です。財産に限ってお話しします。法的には、財産の多少に関わらず、手続きは同じです。相続人全員が遺産(財産)の分配について話をして、全員一致で決めなくてはなりません。これを遺産分割協議といいます。この全員一致というのがポイントです。価値観の多様化もあって、昔ながらの「長男が家(全財産)を継ぐ」という考え方が薄まっているように感じます。民法もそのような考え方をとっていません。そこで、法的に有効な遺言書を残す必要性が出てきます。それによって、スムーズな遺産承継ができるようになります。