卒業式

 

 3月は中学校3年生の長男と小学校6年生の長女の卒業式がありました。

 中学校の卒業式は自分のとき以来約26年ぶりに参加しました。

普段は中学校に足を向けることはほとんどなく、学校生活の様子は家庭での団らんのときに漏れ聞く程度なので、学校に入ると何となく違和感を覚えました。

 体育館は暖房が用意されていて、予想よりはるかに暖かい中で卒業式が行われました。

ひとりひとりに卒業証書が授与される檀上の光景をパイプいすに腰を掛けて後方の保護者席から眺めました。

同じ制服を着て、同年代の子どもたちが卒業証書を校長先生から手渡される。同じような流れが卒業生の人数分繰り返される。

 ふと、子供のころに見たテレビドラマ「金八先生」を思い出しました。生徒や先生たちのストーリーを夢中になって見ていました。

 いま、目の前に映る生徒の一人一人にも金八先生にも負けない物語があったのだろうと想像すると、胸から熱いものがこみあげてくるのを感じました。

 普段、仕事や大人同士の付き合いの中では味わっていない感情が、中学校の体育館で大勢の中にいる自分を支配していきました。それは、とても不思議な感覚であり、貴重な感情であるとも思えました。

 私の長男も真剣な面持ちで式に臨んでいました。この3年間をどのように感じているのだろうと想像しました。はたからみると、心身ともに大きく成長した時期でした。部活と地域活動と勉強と友達づきあいに費やした3年間だったと思います。

 おそらく、式は緊張感の中で執り行われれおり、過ぎた日々を振り返る余裕はなかったのだと思います。

 自分が中学校のときに、大人から「中学校は人生の中でも貴重な時期だ。」と言われ、全然ピンとこなかったことを覚えています。しかし、いま振り返ると、確かに貴重な時間でした。友人や先生との関係で激しく感情が揺れたことを思い出します。また、自分なりの感性、考え方が少し固まってきた時期でもありました。

 あれから20数年の時がたって改めてそう感じます。

 卒業式は大きな区切りです。なぜ、この区切りが必要なのか。卒業式に出席してみるとそのことを体感できました。

今までの生活にひと区切りをつけ、これからさらに成長するために新しい環境に挑むための儀式だと思います。気持ちがシャンとします。

 中学校の卒業式に出席した雑感でした。

 

田中裕志