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遺言の必要性10
« 2013/9/17 »

質問

 私たち夫婦には子供がいません。遺言を残す必要があると聞きました。どういうことか教えてください。

 

回答

 

 民法という法律で定められている法定相続人の説明をします。法定相続人とは、相続が開始した時(人が死亡した時)に法律上相続の権利が与えられる人です。相続の権利とは、原則、亡くなった人が持っていた一切の財産です。土地建物や預貯金、動産、貸金などのプラスの財産だけでなく、借金や保証人の地位などマイナスの財産も含みます。

 法定相続人には順位あがります。配偶者(妻や夫)は、常に法定相続人となります。その他の相続人の順位は、①直系卑属(子供)②直系尊属(親)③兄弟姉妹となります。つまり、原則として、子供がいれば子供のみが相続人になり、子供がいなければ親が相続人となり、子供も親もいなければ兄弟姉妹が相続人となります。

 ですから、子供がいないご夫婦の場合、親がすでに亡くなっているときには、兄弟姉妹が相続人となります。例えば、夫が亡くなって自宅の名義を妻に変更しようとする場合には、夫の兄弟姉妹に相続の権利があるので、その方たち全員から承諾をもらわなければなりません。実務上は、遺産分割協議書という書類に署名、実印押印をして印鑑証明をもらわねけれななりません。

 そのような手続きを回避し、妻に自宅などの財産を残すための方法として遺言があります。子供がいない方は、その検討が必要だと思います。