質問

　今年1月から相続税が改正されたと聞きました。私の財産で相続税がかかるかどうかわかりませんが、どのようなことに注意すべきでしょうか。

回答

　本年1月１日から相続税について改正されました。基礎控除の金額が４０％下がりました。具体的に見てみましょう。家族が妻と子ども2人の場合、相続人は3人となります。以前ですと基礎控除は５，０００万円+１，０００万円×3人（相続人の数）＝８，０００万円でした。被相続人（亡くなった方）の財産（マイナスの財産を差し引いて）が８，０００万円を超えなければ原則として相続税がかかりませんでした。しかし、1月1日以降に死亡した方については、基礎控除が３，０００万円+６００万円×3人＝４，８００万円となります。

　上記のように基礎控除が下がったことにより相続税が課税される可能性のある方が増えることになります。相続税を払う可能性がある方は、その対策を考える必要があります。税金を合理的に低くする方法と納税資金の確保です。該当する方は早めに税理士などの専門家に相談することが重要です。

　自分自身の相続対策を考える場合、まずは、自分の財産が（借金、保証も含めて）どのくらいあるのかを確認しなければなりません。一度一覧表にしてみると良いでしょう。いわゆる「見える化」です。それによって、対策がしやすくなります。

司法書士　田中裕志