質問】

 自宅の家族信託を検討しています。別居の息子に頼もうと考えていますが、息子の負担はどのようなものがあるでしょうか。


【回答】

 信託において依頼する人を「委託者」、依頼される人を「受託者」、信託によって利益を受ける人を「受益者」といいます。基本的な登場人物はこの3人ですが、通常委託者と受益者は同じ人になるので、2人での取り決めで信託を行います。

 はじめに委託者と受託者で信託の契約をします。「どのようなことを頼むのか」「何のために信託をするのか」「どのようなときに信託は終了するのか」などを書面にします。このときは、法律の専門家にアドバイスをもらって、または書面を作成してもらって進めるのが良いでしょう。

 ご質問のように、息子さんに受託者になってもらうケースは多いと思います。受託者は財産を引き受けて依頼された事項を実行する人です。信託の目的に沿って財産を管理処分する役割を担います。具体的な役割は信託契約書の内容によります。例えば、親が施設に入居して実家が空き家になった場合その実家を売却して親の生活費に充てる内容の信託であれば、それに従って財産を管理、処分しなければなりません。

 また、あくまで信託財産は委託者である親の財産を預かっているに過ぎないので、自分の財産とは分別して管理しなければなりません。金銭の入出金があれば帳簿に記入しなければなりません。自分の財産ではなく他人の財産を預かっていることを肝に銘じて役割を果たすことが求められます。その意味では家族内の契約とはいえ高い倫理観が求められます。


司法書士 田中裕志


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