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相続トラブル4
« 2016/4/05 »

 

相続トラブル4


【 質問 】

先日父が亡くなりました。相続人が長女である私と妹の2人です。財産は、貸アパート、農地、建物の不動産と預金のほか、かなりの借金があります。妹は貸アパートを引き継ぎたいと言っていますが、どのように分けたらよいかわかりません。良い方法を教えてください。


【 回答 】

 遺産を分ける場合(遺産分割といいます)、まず大切なのが被相続人(亡くなったお父様)の財産目録を作ることです。もちろん借金等の負債も記載します。相談者の場合、土地や預金等のプラスの財産だけでなく、負債も法定相続分である2分の1ずつ妹さんと引き継ぎます。

もし、どうしても借金を引き継ぎたくない場合には、家庭裁判所に相続放棄の手続きをすることができます。相続放棄をするとプラスの財産も引き継ぐことができないので注意が必要です。また、3ヶ月という期限があります。

 相続放棄しない場合には、相続人の2人で遺産分割の協議をします。法定相続分の2分の1ずつにはこだわる必要はありませんが、話し合う目安にはなるでしょう。具体的にどの財産を取得するのかは、法的な決まりはありません。ただし、土地建物を共同で所有(共有)することはあまりお勧めできません。時間が経って次の世代になったときに所有関係が複雑になるからです。

 相談者の場合には、特に借金の扱いに注意を払う必要があります。仮に、引き継ぎ方を2人で決めたとしても、貸主には主張できない場合があります。2人での話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所で調停という方法もあります。


司法書士 田中裕志