質問】

 家族信託を遺言と同じように使うことができると聞きました。どのようなものか教えてください。


【回答】

まず、遺言について説明しましょう。遺言とは、一定の様式によって文書を残すことにより財産の承継等について定めるものです。例えば、特定の子どもが家業や農業を引きついでいる場合、その関係する財産を遺言によってその承継者に残すことができます。

 遺言を残すことによって遺言者が死亡したときに財産が移ることになります。そして、遺言は遺言者の単独行為(一方的な意思表示)によって行うことができます。つまり、ひとりで遺言を書いて残すことができます。

 他方、(家族)信託は契約行為です。つまり、頼む人(委託者)と頼まれる人(受託者)の2人で合意することによって成り立ちます。合意の内容はさまざまですが、遺言と同様の効果をもたらすこともできます。

例えば、委託者が自宅の管理、処分を受託者に任せたとします。その際、自分が生きている間は管理や処分の利益(収益)は委託者が受けるようにする(この収益を受ける人を受益者といいます)。そして、自分の死後は受益者を別の人に指定することができます。また、その第2の受益者が死亡した場合には第3の受益者を指定することもできます。

このような方法により、財産(受益権)を移転させることができるようになります。信託は検討内容が複雑になる場合もあるので、専門家に相談して十分考慮してから信託契約を行うようにしてください。


司法書士 田中裕志


※コラムの内容についてご質問やご相談がございましたら、当事務所までお気軽にお問合せ下さい。


【相談無料】司法書士法人あい事務所

フリーダイヤル 0120-913-456

営業時間:8時30分~17時30分(月~土曜日)