質問】

 会社を経営していた父が急に倒れて意識不明の状態です。家族は会社に関与しておらず、従業員が3名います。今後どのようにしていけばよいでしょうか。

【回答】

 まずは、会社の現状を確認することです。取引先や顧客等業務の状況については従業員や会社関係者からきくとよいでしょう。会社の収支、財産や借金は決算書、申告書をもとに顧問の税理士に確認できると思います。そのうえで、会社を継続できるのか、新たな社長をだれにするのかを判断しなければなりません。

 判断権者は会社の株主や役員ですが、株主である社長が意識不明の場合には判断することができません。このようなときは、裁判所に成年後見の申立てを行い、後見人を選んでもらう必要があります。そして、後見人が意識不明の社長に代わって判断します。後見人は裁判所が諸事情を踏まえて選任しますが、申立の際に誰がふさわしいかを記入することがあります。通常、家族が後見人になる場合が多いと思いますが、場合によれば司法書士や弁護士が選任されることもあると思います。後見人は、会社関係だけでなく財産管理全般を行います。具体的には、本人名義の通帳を預かり、収入支出や財産の管理をします。

 会社を継続する場合には、社長の関与なくして会社の業務が回っていくのかを顧客や取引先、借入先の反応をみて判断しなければなりません。また、継続せずに清算する場合には、営業を停止し会社のプラスの財産とマイナスの財産を洗い出し、税理士や司法書士の協力を得ながら財産をゼロにするように進めていきます。

司法書士 田中裕志