大夢くん(市内在住の小学生)が、全日本剣道道場連盟が主催する「日本少年剣道研修会体験・実践発表」の小学生の部で最優秀賞を受賞しました。つまり、作文日本一です。

 大夢くんは、若松城(鶴ケ城)内にある武徳殿で剣道を学んでいます。「ぼくの武士道」と題する作文を、一年ほど前に初めて聞いたときには大きなインパクトがありました

 私も小学校から武徳殿に通い剣道をしていましたが、「武士道」という言葉は知っていたように思いますが、それについて考えたこともありませんでした。しかし、剣道のルーツが武士による刀での戦いであるとするならば、その根底の考え方である武士道の精神を知ることは、剣道に携わる者としては当然のことではないのかと感じました。

 大夢くんの作文は、武士道の8つの教えから始まります。

 「義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義・克己心」の教えのうち特に大切にしているのが「礼」「仁」「義」「勇」です。

 「礼」は、礼儀作法ことだけではなく、「常に相手に心を持って接すること、つまり、悲しみも喜びも分け合い、相手を思いやる気持ちがあること」だと言います。心がなければ、「虚礼となってしまい、うその礼になってしまいます」。

 「仁」は、「愛や人を許す大きな心」です。「仁がなくては人ではない。どんな時でも、思いやりや優しさは、人間が人間らしく生きるためには必要なもの」だという教えです。

 「義」は、「正しいことをする、自分の損得ではなく、人のためにすること」です。大夢君は、自分はまだ補欠だけれど、補欠にしかできないことを精一杯がんばって「最高の補欠になろう」としています。

 「勇」は、「気力が強く、勇ましいこと」であり、「危険なことをするのではなくて、正しいことを行動に移すのが本当の勇気」であると言っています。武士は正しいことを行うために命をかけましたが、自分は「命はかけられないけれど、正しいことを勇の教えをもって実行していきたい」と決意しています。

 この一年の間に大夢君の発表を何度か聞き、ともに剣道をしてきました。発表は回を重ねるごとに、言葉に力がみなぎり大夢君の血肉になっていくような印象を受けました。剣道に対する姿勢や日常の振る舞いも同様です。子どもらしい無邪気さとともに、剣士の真摯さを感じました。

 大夢君の「ぼくの武士道」は、ともに剣道を学ぶ我々に剣道を学ぶ意義を教えてくれました。