高校生のための法律教室

田中裕志

 

 去る1月18日に只見高校で「高校生のための法律教室」(法律教室)を行いました。私を含め会津の司法書士3名が講師を務めました。

 法律教室とは、福島県司法書士会が主催する高校への出前授業です。われわれ司法書士が数名1チームとなって高校へ出向きます。主に卒業間近の高校3年生に対して、社会に出てからの法律関係をお知らせします。

 契約や保証人、クレジットの意味や悪徳商法について解説します。司法書士会で作成した文書やイラストをもとに話をします。なるべくわかりやすく伝えられるように専門用語を控えるよう心がけます。

 この日は、はじめに年長の司法書士が契約、保証人などの総論的な話をしました。卒業後は地元を離れる生徒が大半なせいか、自分のこととしてうなずいて聞いていたのが印象的でした。

その後、私と女性の司法書士が寸劇風に悪徳商法のケースを実践しました。悪徳商法にもいくつもの種類があります。「キャッチセールス」「デート商法」「当選商法」「架空請求」・・・。

私はだます役を担当しました。原稿を見ながらの棒読みですが、台詞を声に出すと芝居ながらもその気になってきます。だます人の気分に近づく感じがします。

自分のアプローチによって相手が思うようにだまされることに少し快の感情が芽生えます。

ひととおり終わった後に、被害者役の人に感情の変化を発表してもらいました。だまされる側にも理由があります。「嫌われたくない」「恥ずかしい」「早くこの場から逃れたい」・・・。このような感情を利用して相手を追いつめ契約させてお金をだまし取ります。

生徒にも寸劇をやってもらいました。われわれよりも遙かに演技が上手で盛り上がりました。一体感に包まれるとライブ感が増して「楽しいなあ」と率直に感じます。

ひとつひとつの事例について生徒に意見や感想を聞きました。デート商法の場面でした。ある女生徒は「恋人でも、お金をせびるような人には未来はないから、絶対に貸しません。」と頼もしい意見を発表してくれました。

法律は自分を守るためにあります。法律教室は、そのことに気づくきっかけを与えるものだと思います。

法律をもう少し知っていたなら苦しまないで済んだ人がいます。早く相談していればすんなり解決できた問題もあります。法律教室が少しでも高校生の将来の役に立てればいいなと思います。