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家賃を払ってくれない⑪
質問
家賃を支払ってもらえなくて、裁判所に訴えを起こして明け渡しの判決を得ました。この後の「強制執行」という手続きはどのようなものでしょうか。
回答
原則として、判決が確定すると強制力が発生します。つまり「明け渡せ。」という裁判所の判決(決定)は、強制力を得るためにもらうとも言えると思います。
では、誰が強制できるのでしょうか?決定は裁判所が判決という形でします。しかし、相手がそれに従わずに居座ったりした場合には、大家さんが許可を得ずに家の中に入り、無理やり借主家族を外に出したり、家財道具を処分したりすることはできないのです。強制力を伴うこのような行為もやはり裁判所に申し出て裁判所にしてもらうことになります(強制執行)。強制力をもたない私人(一般の人)は、裁判所に強制執行してもらうことによって「明け渡し」という要求を実現することになります。
「やっと判決をもらったのにまた手続きか」「お金と時間がまたかかるのか」と思うかもしれませんが、一定の手続きを経ることによって大家さんや借主さんの権利が保障されることになります。
このように強制執行とは裁判所(国)が私たちの権利を実現するために行ってくれるものです。
司法書士 田中裕志