質問

 

法定後見は具体的にどのような場合に申し立てするのでしょうか。

 

回答

 

 認知症などにより本人の判断能力が低下して自分で判断ができなくなったときに後見の申し立てを行います。ただし、現実的には、そのような場合にすべて申し立てるわけではなくて、何か必要性がある場合に申し立てることが多いようです。

私が経験したケースは、近くに身寄りがなくてお金の管理が本人だけではうまくいかない場合でした。このときは、私が後見人に就任し、本人の通帳を預かり、年金の入金額と月々の支払い額を確認して、その入出金を管理しました。また、施設に入所するので、その契約手続きも代行しました。このときは、市役所が後見の申し立てを行いました。

そのほか、住宅の建て替え、リフォームなどで息子さんなどが住宅ローンを組むときに、本人名義の土地や建物に抵当権(担保)を設定する場合に後見の申し立ての必要性が生じます。本人に判断能力がなければ、銀行と抵当権の設定契約を結ぶことができないからです。しかし、この場合、後見人が選任されたからといって必ず抵当権設定契約を結べるとは限りません。あくまで、本人の利益が害されないように行動するのが後見人ですので、選任された後見人が承諾しない場合も考えられます。また、裁判所の許可も下りないかもしれません。

後見人の立場を理解して、後見の申し立てを行う必要があります。 

 

 

司法書士 田中裕志