【質問】

 

 父親が認知症で成年後見制度の活用を検討しています。成年後見人は誰がなるのか、その役割についても教えてください

 

【回答】

 

 相談者のケースのように認知症などにより、判断能力が不十分となった場合に成年後見制度の活用を検討することがあります。成年後見制度は、本人の財産や権利を保護するための制度で、そのために働くのが成年後見人の役割です。

 成年後見人を選任するのは家庭裁判所です。通常、裁判所への最初の申立の時点で「成年後見人候補者」を記載します。裁判所は、その候補者も含めて誰が本人の権利保護にとって成年後見人にふさわしいのかを検討します。財産の額や親族の意見、本人の抱える課題などを考慮して成年後見人を選任します。

 成年後見人は、大きく分けると親族か司法書士、弁護士などの専門家が選ばれることが多いです。成年後見人は、本人の生活状況、家族関係、財産・負債、収支などを調べて、本人の生活が成り立つように配慮し、計画を立てます。

 そして、定期的に本人の状況と仕事の内容を裁判所に報告します。成年後見人は本人の代理人として、様々な法律行為を行いますが、あくまでも本人の権利を守る視点で活動し、裁判所の監督を受けます。

 成年後見人は、このように重い責任を負って仕事をします。    司法書士 田中裕志