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質問
ちかごろ相続についての話題が新聞、テレビや雑誌で多いようです。相続対策はどのようなことに気を付ければよいでしょうか。
回答
相続対策と一口に言っても、その範囲はとても広いものとなります。様々な角度からの対策があると思いますが、3つに分類してみましょう。
まず、①遺産分割対策です。これは、相続人(相続の権利がある人)が「どのように財産などを引き継ぐか」についての対策です。次に②相続税の納税対策、③節税対策があります。②③については、そもそも相続税がかからない人には関係のない話なので、①の遺産分割対策についてお話しします。もし、基礎控除を超える財産があり、相続税がかかりそうな場合には、②③については税理士や税務署に相談することをお勧めします。
法的には、人が亡くなると自動的にその人が持っていた財産が相続人に引き継がれます。そして、相続人が複数いる場合には、「どの財産をどのように分けるか」を話し合うことになります。この話し合いを「遺産分割協議」といいます。遺産分割協議の前提として、亡くなった人の財産を知らなければなりません。土地建物、預貯金や株式のようなブラスの財産もあれば、借金、未払金や保証人などのマイナスの財産もあります。これらの財産を一覧表にすることによって、相続人は分割の話し合いをスムーズに行うことができます。
そして、相続人全員の合意により遺産分割協議が成立します。ですから、各相続人の意向を把握しておくことはとても大切なことです。
司法書士 田中裕志