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認知症対策6
« 2017/6/05 »

認知症対策6 

 

 

【質問】

 会社のオーナー社長です。あと5年ほどで長男に会社を譲ろうと考えています。会社の株式を譲渡するに際しての注意点を教えてください。

 

【回答】

 会社の事業承継については、様々な面から検討しなければなりません。その目的は事業の継続であり、そのため、円滑に社長の交代をはじめ承継を進める準備をしましょう。

 今回は、株式の承継についての検討です。株式会社の実質的な所有者は株主となります。株主が複数人いる場合、株数に応じて議決権が与えられます。

通常の決議であれば過半数、定款変更などの重要な決議であれば3分の2以上の議決で決定することができます。ですから、会社の最終決定権は株主総会の構成員である株主にあります。

 このように、株式の譲渡は会社経営にとって非常に重要な意味を持つので、社長を継がせる長男に大多数の株式を譲ることが望ましいと思います。まずは、株主を把握してそれを集中させることが最も大切です。譲渡の方法としては、生前贈与・売買・遺言などがあり、税金対策も考えなければなりません。

 また、認知症対策などで「種類株式」を活用するもの方法の一つです。種類株式とは、通常の株式とは議決権や配当などにおいて異なった特質をもつ株式のことをいいます。

 いずれにしても、事業の継続という目的を達成するために、専門家の意見を聞きながらある程度時間をかけて進めていくべきであると思います。

 

司法書士 田中裕志