【 質問 】

 認知症対策として、80代後半の母親が住む自宅を私に家族信託したいと考えています。検討すべき内容を教えてください。


【 回答 】

 不動産(土地建物)を信託する場合には、信託による所有権移転の登記を行います。登記をふまえて信託契約の内容を検討することが重要です。

 もし母親が認知症になった時にでも自宅を売却して母親の施設費用や生活費に充てられるようにする場合には、その旨を信託契約に記載して登記に表す必要があります。「どのような場合に受託者(主に子ども)の判断のみで売却できるのか」「委託者(母親)の同意はどのようなときに必要か」「第三者の同意を必要とする場合を設けるか」など検討して信託契約の内容とします。

 また、受託者とは委託者(母親)から財産を託されて管理、処分する人をいいますが、(可能性が少ないけれども)委託者(母親)より受託者が早く亡くなった場合に後任の受託者を設けるかも重要な検討事項です。ほかに子ども(受託者の兄弟)がいる場合には後任受託者になってもらうもの良いと思います。

 最後に信託契約の終了事項を決めることも大切です。「どのような場合に信託が終了するか」を決めましょう。特に、「受託者が死亡した場合」「受益者が死亡した場合」に信託契約を継続させるのか、継続させる場合にはその後どのようにするのかは、当事者の考えや現状に応じて慎重に検討する必要があります。

 信託は、長期間続くことも考えられます。想定される出来事(当事者の死亡や売却など)に応じて対応できるように設計することが重要です。専門家を交えて検討することをお勧めします。

司法書士 田中裕志


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